親知らず
親知らずの痛みに悩んでいますか?抜歯に不安を感じている方もご安心ください。
当院では、初診時に親知らずを抜歯することも可能です。
(必ずお電話でご予約いただき「当日抜歯希望」とお伝えください)
親知らずの抜歯について、多くの方が腫れや痛みを心配されますが、上顎と下顎で抜歯の手法やリスクが異なります。当院では、正確な診断と画像検査に基づき、抜歯後の不快感を極力抑える方法を採用しています。
目次
01.概要
i 親知らずとは
親知らずは、20代前後に生えることが多い奥歯で、永久歯の中で最後に現れる歯です。第三大臼歯とも呼ばれ、普通、永久歯は15歳頃にはすべて生え揃いますが、親知らずの場合は20代に入ってから現れることが多いです。このため、親元を離れる年齢に生えることが名前の由来とされています。通常、一人当たり4本存在しますが、生まれつき親知らずがない人や4本未満の人もおり、個人差が見られます。
ii 親知らずが痛む原因
親知らずの生えてくる方向は人によって異なり、真っ直ぐなものもあれば横向きのものもあります。他の歯と同じように真っ直ぐに生えた親知らずは、清掃が容易で炎症や腫れのリスクが低いです。
正常な生え方とは異なる場合、虫歯や歯周病になりやすい状態に
しかし、親知らずが通常と異なる方向に成長すると、清掃しにくくなり、その結果、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。これにより、腫れや痛み、骨の吸収といった症状が引き起こされることがあります。
iii 親知らずを抜く事によるメリット・デメリット
■メリット
虫歯や歯周病の可能性を減少させること、第二大臼歯の保護、歯並びの問題を防ぐ
■デメリット
親知らずがなくなると、他の歯を失った際にこれを代替歯として活用する選択肢が失われます。また、義歯やブリッジの支持体としても使えなくなります。
iv 親知らずを抜くリスク
下顎には顔の感覚を司る神経が通っており、親知らずがこれらの神経に近いほど、圧迫や損傷の危険性が高まります。神経が損傷すると、唇などの部分に感覚麻痺が生じる可能性があり、完全に回復するまでに数ヶ月から数年かかることがあります。
上顎には上顎洞という空洞があり、抜歯により穿孔するリスクがあります。これにより、口内に空気が溜まったり、鼻から液体が漏れることがあります。
上顎には上顎洞という空洞があり、抜歯時の穴から穿孔する可能性があります。穴が塞がるまで口を膨らます事や鼻から水が漏れる可能性があります。
v 上顎親知らずの抜歯
まっすぐに生えている場合
歯にヘーベルと呼ばれるドライバーの様な器具をひっかけテコの原理で抜きます。この方法は時間が短く、術後の痛みや腫れも少ないです。
横向きや埋まっている場合
歯茎の切開と骨や歯の削除を行い、抜歯しますが、上顎と異なり腫れや痛みのリスクが高いです。
vi 下顎親知らずの抜歯
まっすぐに生えている場合
上顎と同様の処置のため短時間で、術後の痛みや腫れは比較的少ないです
横向きや埋まっている場合
歯茎の切開と骨や歯の削除を行い、抜歯しますが、上顎と異なり腫れや痛みのリスクが高いです。
横向きや埋没している場合の抜歯方法
vii 抜歯後の経過
下顎の神経に親知らずが近い場合、圧迫や損傷のリスクが存在します。神経が損傷した場合、唇などに麻痺が現れることがあり、完全な回復には長期間が必要です。
■術後の痛み
麻酔が消えると、手術当日に痛みが最も強くなることがあります。しかし、翌日以降は徐々に痛みが和らいでいきます。もし2〜3日経っても痛みが治まらない場合は、遠慮なくご相談ください。当院では再度の消毒と傷の状態をチェックいたします。
■腫れ
手術後2〜3日で腫れが現れることが一般的です。この腫れは、1週間程度で次第に引いていきます。稀に頬に内出血による青あざが出現することがありますが、これも1週間から10日で自然に消えていく傾向があります。
02.治療の流れ
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i 検査患者様の口内状況を把握するために、口腔内の視診、歯周ポケットの検査、X線を使った検査、被曝量が少ない最先端のCTスキャンなど、様々な画像診断を実施します。検査結果については詳しくご説明し、ご不明点があれば随時お答え致します。
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ii 抜歯下歯槽神経や上顎洞など、抜歯する歯の位置と周囲の重要な構造物との関係を慎重に分析した後、抜歯計画が出来上がりましたら歯を抜いていきます。
最新の抜歯器具
当院では最新の抜歯機器を使用しており、これにより安全かつ効果的な抜歯が可能です。また、様々なタイプの抜歯機器を用意しており、歯の生え方に応じて最適な機器を選択し、柔軟に対応します。静脈内鎮静法
歯の削る音や振動、奥歯の触れることによる不快感などで治療を躊躇している方には、静脈内鎮静療法を提供しています。この方法では、治療に対する恐怖や不安が和らぎ、リラックスした状態で治療を受けられます。入院や治療後の特別な検査は不要で、安全な手法です。歯科治療に対する不安をお持ちの方は、ぜひご相談ください。 -
iii 消毒、抜糸通常は抜歯翌日に来院いただき、抜歯部位のチェックと消毒を行います。歯茎を縫合した場合は、10日から14日後に抜糸のために来院いただきます。
03.治療期間
抜歯治療は1度の来院で終了しますが、
抜歯した穴が完全に塞がるには数ヶ月かかります。
抜歯した穴が完全に塞がるには数ヶ月かかります。
04.基本的な治療費用(3割負担の場合)
初診料 | 約¥700 |
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X線撮影料 | 約¥1,200 |
歯周病検査 | 約¥1,500 |
クリーニング | 約¥1,200 |
普通抜歯 | 約¥1,400 |
埋伏抜歯 | 約¥3,200 |
処方箋料 | 約¥200(別途薬局でお薬の料金がかかります) |
CT撮影 | 約¥3,400 |
静脈内鎮静法 | ¥110,000 |
*初診時に検査・クリーニング・抜歯など全て行いますと合計約1万円になります。
05.親知らずについてのQ&A
抜いた後は痛みますか?
親知らずの抜歯の難易度により痛みの程度は異なります。例えば、下顎の横に生えた親知らずの場合は、数日から1週間程度の痛みが予想されます。一方、上顎の直立して生えた親知らずの場合、痛みは比較的軽いことが多いです。術後は痛み止めを処方しますので、ほとんどの患者様は痛み止めの効果で快適に過ごしています。
抜歯の処置中もやっぱり痛いですか?
抜歯時には麻酔を行いますので、痛みは感じません。当院では、患者様が痛みを感じることなく抜歯を進めることを心がけております。
親知らずを今すぐ抜きたいです。初診の当日に抜いてもらえますか?
当院では初診の日に親知らずを抜くことも可能です。事前にご予約の際にその旨をお伝えください。ただし、親知らず周辺の歯茎に炎症がある場合は、抜歯をお勧めできないことがあります。その場合は先に抗生物質を服用して炎症を抑えた後、後日抜歯を行うことになります。
親知らずを抜いた方がいいか診てもらえませんか?
親知らずを抜くかどうかは状況によりますので、ご相談いただければと思います。経験豊富な担当医が親知らずの状態を診て、抜歯の必要性についてアドバイスいたします。
大学病院に行かないと抜けないと言われました、ここでも抜けますか?
当院には、大学病院での治療を勧められた患者様も多く来院されます。当院の医師は外科治療において豊富な経験を持っており、ほとんどの症例に対応して抜歯を行っております。
ドライソケットって何ですか?
ドライソケットは、抜歯後に血のかさぶたが抜歯部位にしっかりと定着しない状態を指します。これにより骨の表面が露出し、強い痛みを感じることがあります。抜歯後数日経過してから急に痛みが強まるのが特徴です。ドライソケットには痛み止めを服用し、自然に落ち着くのを待つ対応が一般的です。抜歯後に強いうがいを避けることで、ドライソケットを予防することが重要です。